説明:この小さな天体は、なぜ火星を周回しているのでしょうか?{フォウボス(フォボス(1);Phobos)}は、火星を周回している大きい方の月で、その起源は不明のままです。フォウボスとダイモス(2)(Deimos)は、{C型アストゥロイド(C型小惑星(3);C-type asteroids)}にかなり似ているように見えますが、そのようなアストゥロイドを重力的に捕獲した場合、それらの軌道が円形になったり、火星の赤道面にそれらを引き入れることはあり得ないように見えます。上に写真掲載されたフォウボスは、イーサ(ESA)のマーズ・エクスプレス(4)(Mars Express)という2003年に火星を周回し始めた自動化された宇宙船が、先週近接飛行の間にそれが現れたときのものです。非常に詳細に見えているのは、フォウボスのでこぼこした形状、奇妙な暗黒の領域、たくさんの特異な複数の溝、および画像中央を横切る壮観な連鎖クレイターです。フォウボスは、幅がたったおよそ25キロメータの長さで、それを圧縮して、球形にするほどの十分な重力はありません。フォウボスは火星にかなり近いところを周回しているので、いつか今後2千万年内に潮汐による減速によってこの瓦礫の月が破壊されて、一つの環になり、それらの破片はゆっくりと螺旋を描いて落下して、赤い惑星の上に衝突することでしょう。{ラッシャ(ロシア)}のフォウボス-グラント(Phobos-Grunt)の任務は、来年打ち上げられ、フォボスに着陸する予定です。
明日の画像:一千万のギャンマ線
APOD(原文)著者と編集者:ロバート・ニーミャロフ(MTU),ジェリー・バーンニル(UMCP)
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