説明:あれはブラック・ホール(3)なのでしょうか?かなり可能性があります。はくちょう(白鳥)座X-1(1)連星系(Cygnus X-1 binary star system)に含まれているのは、ブラック・ホールの最良候補の一つです。この星系(4)が発見された理由は、天空で最も明るいX線源の一つであるからで、かなり明るく輝いているので、それを検出したのは、これまで未知であったX線の空を見ることができる複数の写真機を運ぶ、最も初期のロケットによってでした。この星のまさに名前が示しているのは、それが、はくちょう(2)(シグナス;Cygnus)座にある単一の最も明るいX線源であることです。デイターが示しているのは、そこにあるひとつの小さな天体(compact object)には、太陽のおよそ9倍の質量が含まれており、その明るさが幾つかの時間尺度で、最低で千分の1秒まで低く、連続的に変化(5)していることです。そのような振舞は、ブラック・ホールを予測させ、その他のモデルでは説明が困難です。上に画像掲載されているのは、画家が似せて描いた、はくちょう座X-1です。左側にあるのは、明るく輝く青い超巨星(supergiant star)でHDE 226868(6)と呼ばれており、私達の太陽の30倍の質量を持っていると推定されています。はくちょう座X-1は右側に描かれており、超巨星である伴星に一本のガス流で繋がれていて、印象的な降着円盤(accretion disk)によって取り囲まれています。はくちょう座X-1星系にあるこの明るい星は、小型の望遠鏡で見ることができます。不思議なことに、はくちょう座X-1のブラック・ホール候補は、明るく輝く超新星爆発(supernova explosion)を伴わずに形成されたように見えます。
明日の画像:火星のパノラマ
APOD(原文)著者と編集者:ロバート・ニーミャロフ(MTU),ジェリー・バーンニル(USRA) |
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(5) | CiNii (NII論文情報ナビゲータ) > 一覧から探す > 宇宙航空研究開発機構 > 宇宙科学研究所報告. 特集 > 23 >CYGNUS X-1 よりの X 線の時間変動 : 硬い X 線の時間変動の遅れ から | |
(6) | ISAS|宇宙科学研究本部> レポート&コラム > ISASコラム > 宇宙の○人 > 第1回:宇宙の有名人とその配偶者~「はくちょう座X-1」とHDE226868 から | |