説明：なぜこの星雲はそんなに複雑なのでしょうか？私達の太陽のような規模の恒星が死につつあるとき、それはその外層部を複数脱ぎ捨て、通常は全体がひとつの単純な形になるでしょう。この形は、ときにひとつの球形、ときにひとつの双葉形、ときにひとつの環状形、あるいはひとつの螺旋形だったりします。しかし、惑星状星雲NGC 5189の場合は、（主役となった画像は、水平方向に反転しており、そのため、"S"字形のように見えますが、）全体がひとつの"Z"字形[a]である以外に、そのような単純な構造は出現していません。なぜかを知る手助けにするために、地球を周回中のハボル宇宙望遠鏡[b]がNGC 5189を非常に詳細に観測しています。これまでに発見されたことで示されたのは、物質の流出の出来事が複数回あったことです。それに含まれている最近のものが作り出したのは、ひとつの明るく輝いていますが、歪んだトーラス形[c]をしており、上の画像の中央を水平に横切って走っています。ハボルのよる複数の観測結果と矛盾しないように見える仮説のひとつは、その死につつある恒星が、ひとつの二連恒星系[dv]の片方で、すりこぎ運動をする対称軸を持っています。NGC 5189は幅が、およそ3光年あり、およそ3000光年離れており、南天の蝿の星座、はえ座の方向[v]にあります。